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The Angel Cradle.

飛び立つこともままならない。 座り込むことすら許されない。 僕らはいつも、不安定な足場の上に。

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まとわりつくような湿気に、じわりと滲んだ気持ちの悪い汗が背中を伝った。


特殊ガラスと鉄格子で仕切られた、まるで鳥かごのような地下牢の中。
そのどこか現実味の無い空間の中で、男が一人、静かに坂本を見つめていた。
優しげな顔立ちをした、整った容姿の男だ。
微笑みを浮かべれば穏やかで柔らかな印象を受けるだろうに、その顔には何の表情も浮かんではおらず、今はただ、虚無がぺったりと張り付いている。
けれどもこちらを真っ直ぐに見据える双眸の奥底には、何がしかの強い意思の炎が宿っているように思えて。
男と対峙した坂本は言い知れぬ緊張に身を硬くした。

「あんたは俺に何をしてくれる?」

優しい面立ちに似合った優しくまるい声が、何の感情ものせないままにそう言う。
ことさら丁寧に紡がれたその言葉の真意が分からず、坂本が戸惑い、返事を返せずにいると。
鉄格子の隙間からやけに白い男の手が伸びてきて、坂本の左腕の前で止まった。
そこに巻かれた白い包帯のすぐそばで、触れるか、触れないか、ギリギリのラインを白い指先が悪戯に泳ぐ。
視線は強く、坂本を見据え。
唇の端が、いつの間にか軽く上がっている。

それは挑発的な笑みだった。






「やめた」






やがて。

ただただ息を呑んで行く先を見守っていた坂本に告げられたのは、無邪気な声での一言。
呆気に取られ、言葉も無いまま、ただただ男を見つめれば。
籠の鳥は口元だけで悪戯に笑った。




**********

出すのを忘れていたオルトロスパロ。
出てきてない人もいますが、多分配役は下記の通りだと思います。(笑)

タッキー(神の手):博さん
亮ちゃん(悪魔の手):よしくん
あさみちゃん(刑事):坂本リーダー

なんか男くさいドラマになりそうです。(笑)

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