The Angel Cradle.
飛び立つこともままならない。 座り込むことすら許されない。 僕らはいつも、不安定な足場の上に。
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濃い顔に、もっさりヒゲで。
もはや国籍さえ不明になりかけている男が楽屋に一人。
「・・・おかだー」
「ん?なに?」
「お前って日本人だったよな?」
「・・・たぶん?」
ってなんでそこで首をかしげるんだよ。
そこは断言していいところだってば。
多分。(あれ?)
「ただでさえ濃い顔なのにさー。ヒゲのせいで濃さが3割増しくらいになってるよな」
「んふふ」
役柄上仕方がないとは言え。
それにしてもアイドルらしからぬダンディーな顔である。
いや、もはやそれはダンディーを通り越して神々しいレベルの様な気もする。
さすがは天下のかんべー兄やん。(ちょっと神様思い出すけど)
よし、なんかご利益ありそうだからとりあえず触っとこう。
「わしゃしゃしゃー」
「・・・けんくんくすぐったい」
「うーんなんとも言えないこの感触・・・」
「・・・聞いてる?」
抗議の声は聞こえないふりで、ひたすらもしゃもしゃを楽しんだ後。
そろそろ解放してやろうと手を離したら、苦笑いの岡田がそこにいた。
「もういいの?」
「うん」
素直にこっくり頷けば。
なんだか子供に向けるみたいな、やけに生ぬるい目をするもんだから。
とりあえず軽いパンチをお見舞いしておくことにした。
(でも難なくかわされた。師範め。)
「撮影、もうあとちょっとなんだろ?」
「うん」
「応援してるし、楽しみにしてるからな、かんべー兄やん」
「ありがとう」
嬉しそうに、屈託なく笑う岡田に、俺もつられ笑顔を浮かべたけれど。
ほんとは。
ほんのちょこっとだけ。
早くこのヒゲがなくなって、俺たちの可愛い末っ子に戻らないかな、なんて。
思った事は俺だけの秘密にした。
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応援しつつもちょっぴり寂しさを感じるお兄ちゃんの図。(笑)
気付けば最近新規で書く文章がこの二人に偏りがちのような・・・
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