忍者ブログ

The Angel Cradle.

飛び立つこともままならない。 座り込むことすら許されない。 僕らはいつも、不安定な足場の上に。

2025/06    05« 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30  »07
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


濃い顔に、もっさりヒゲで。
もはや国籍さえ不明になりかけている男が楽屋に一人。

「・・・おかだー」
「ん?なに?」
「お前って日本人だったよな?」
「・・・たぶん?」

ってなんでそこで首をかしげるんだよ。
そこは断言していいところだってば。
多分。(あれ?)

「ただでさえ濃い顔なのにさー。ヒゲのせいで濃さが3割増しくらいになってるよな」
「んふふ」

役柄上仕方がないとは言え。
それにしてもアイドルらしからぬダンディーな顔である。
いや、もはやそれはダンディーを通り越して神々しいレベルの様な気もする。
さすがは天下のかんべー兄やん。(ちょっと神様思い出すけど)
よし、なんかご利益ありそうだからとりあえず触っとこう。

「わしゃしゃしゃー」
「・・・けんくんくすぐったい」
「うーんなんとも言えないこの感触・・・」
「・・・聞いてる?」

抗議の声は聞こえないふりで、ひたすらもしゃもしゃを楽しんだ後。
そろそろ解放してやろうと手を離したら、苦笑いの岡田がそこにいた。

「もういいの?」
「うん」

素直にこっくり頷けば。
なんだか子供に向けるみたいな、やけに生ぬるい目をするもんだから。
とりあえず軽いパンチをお見舞いしておくことにした。
(でも難なくかわされた。師範め。)

「撮影、もうあとちょっとなんだろ?」
「うん」
「応援してるし、楽しみにしてるからな、かんべー兄やん」
「ありがとう」

嬉しそうに、屈託なく笑う岡田に、俺もつられ笑顔を浮かべたけれど。
ほんとは。
ほんのちょこっとだけ。
早くこのヒゲがなくなって、俺たちの可愛い末っ子に戻らないかな、なんて。
思った事は俺だけの秘密にした。

**********

応援しつつもちょっぴり寂しさを感じるお兄ちゃんの図。(笑)
気付けば最近新規で書く文章がこの二人に偏りがちのような・・・

拍手[2回]

PR

*AVIARY*

ブクログ

pixiv

Calendar

05 2025/06 07
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30

QR Code

NINJA TOOLS

<< Back  | HOME Next >>
Copyright ©  -- The Angel Cradle. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Material by もずねこ / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]